世界で一番知られた肖像画「モナリザ」。
レオナルド・ダ・ヴィンチがこれを描いたのは16世紀のはじめ、その頃まだ油彩は新しい技術だったようだ。肖像画は油彩のジャンルとして確立し、王侯貴族たちは競うように自らの姿を絵に留めた。当時の日本にこの技術が伝わり、戦国武将たちのリアルな肖像画が残っていたらと思うことがある。しかし、日本画では花鳥風月はモチーフになっても、自らがモデルになるというような感覚や自意識もなかった。
昔のリアルな肖像画が残っていないのは、技術の問題というよりも、どちらかというとカルチャーの必然という気がする。
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