2016年10月31日月曜日

冬じたく

ストーブ、以前より時々使用。こたつ、先週末より使用。冬物衣料、ダンボールから出して天日干し中。毛布、不使用。扇風機、そろそろ仕舞い。寒暖差大きいが、お天気はしばらくよさそう。木々はだんだんと色づき始めた。早春と晩秋。年二度の山のにぎわい。



1019 actress

2016年10月28日金曜日

北林谷栄

元夫も画家、長男も画家。劇団民藝の創設メンバーのひとり。三十代から老け役。生活臭の染み込んだ「おばば服」は自前のもので、農家や漁村で実際に使われていたものを収集していたとか。2010年4月27日没。98歳。



1018 Tanie Kitabayashi

2016年10月27日木曜日

原精一

原精一の絵を見てからだ。描くのがいやになってきた。明治末期に生まれ、二度も戦地に従軍。昭和初期から末期にかけて活躍したこの画伯は多くの裸婦作品を残しているが、特に素描の迫力に圧倒される。この人の師匠が萬鉄五郎で、印象派絵画の先駆けのようなひと。棟方志功も萬のことを「首ったけ、惚れて」「仕方がないほど参って…」と書き残すほどの独創の奇才だったらしい。
才能は才能に共振し、新たな創作を生むということ。凡才は才能を前にただ沈黙するのみ。



1017 smoking woman




2016年10月26日水曜日

いかりや長介

2004年3月20日没。72歳。癖の強いひねくれ老人の役柄をもっと観たかった。だめだこりゃ。つぎ行ってみよー。



1015 Chosuke Ikariya

2016年10月25日火曜日

日本変人列伝九 左卜全

元オペラ歌手。役者に転身してからは存在感のある脇役として活躍。特に黒澤作品では常連として登場。服装には頓着せず、仕事場ではぽつんと独り、周囲との交流はほとんどなかったという。奥さんを教祖と仰ぎ、出かけるときはいつも一緒で、夫婦仲はよかった。死の前年、76歳で歌手デビュー、大ヒットとなる。異彩の芸風そのままのひと。1971年5月26日没。77歳。



1014 Bokuzen Hidari

2016年10月19日水曜日

山の景色

紅葉・落葉は桜から始まるようだ。もう半分ほど散った。山葡萄やツタ、ハデの葉が少し赤くなり、つい先日まで青々としていた落葉樹も、よく見ると黄変が始まっている。ここ数日の好天で紅葉が進んだ。部屋では扇風機とストーブが同居している。



1006 woman

2016年10月18日火曜日

白墨

チョークは石灰岩や帆立貝などを原料とする天然素材製品で、昔から馴染み深いものだったが、去年、代表的な製造会社の羽衣が廃業するというニュースが伝わった。学校を出てから長く目にする機会もなく、意識にのぼることもなかっただけに、逆にそういう専門メーカーが今もあったのかと驚いた。
チョークについて調べるうちに、これを使って描いた絵がいろいろと紹介されており、木炭画においてもハイライトを入れる画材になることを知る。一本手元にあればと思っていたら、調子のよいことにその一本が、ころっと山道に転がっていた。大工さんとか測量、工事関係者が落としたのだろうか。こんなこともあるのだな。やれありがたや。以来、色のついた用紙などで時々使わせてもらっている。



1005 woman

2016年10月17日月曜日

週末晴れ間が続いたので庭木の剪定をする。モクセイの枝を払うと中から鳥の巣がでてきた。小ぶりな巣だが小枝や蔓を使って割合しっかり編みこんである。小さな野鳥の巣はもふもふした柔らかいものが多いが、これは何が作ったのだろう。ヒヨドリかな。今日は朝から雨。



1004 actress

1017 nest

2016年10月13日木曜日

井上竜夫

味のある芸人がまたひとり去った。井上竜夫。2016年10月5日没。74歳。



1012 Tatsuo Inoue

2016年10月12日水曜日

笠智衆

実家は熊本の寺で、後を継ぐのがいやで俳優の道へ。名は本名とか。笠智衆。寡黙、朴訥、抑えた感情。1993年3月16日没。88歳。


1002 Ryu Chisyu

2016年10月7日金曜日

大滝秀治

優しげな顔立ちなのだが、この人の目は怖かった。大滝秀治。2012年10月2日没。87歳。



1001 Hideji Ohtaki

2016年10月6日木曜日

エイジング

何でもない木の机でも、長く使用しているとあちこちに傷がつき、角も丸くなってすり減り、塗装も剥がれ、ススや手垢がついてまだらになり、見すぼらしい姿になるが、見ようによっては何ともいえない歳月の味わいというものを感じる。アンティークや古物骨董の世界ではわざと使用感や時代を人工的に出している贋物も多いが、本物の年月の味というのはやはり人の手の及ばない長い長い時間の技が必要になる。

咲き始めの花は誰が見ても美しいが、すぐにしおれる。しおれて色あせて、褐色のシミが増えてくると誰も見向きもしなくなるが、そこにもひっそりと美が滲んでいる。陽の光や雨風にさらされ、昆虫たちに食いちぎられて穴があき、もう水を吸い上げるちからも衰えている夏の老い花たち。

古ぼけた歳月の果実。そういうものが周囲にあると妙に空間が落ち着くように感じる。



0929 DAIHATSU2015

2016年10月3日月曜日

三味線

また三味線の皮が破けた。去年の5月に張り替えてから16ヶ月。少し早いような気がする。最近稽古をさぼっていたし、この頃の雨もよくなかったのだろう。三味線の皮は熱と湿気が大敵で、暑い車中などに置くと一発でだめになる。毎日のように弾いて皮に刺激をあたえるほうがよいそうで、仕舞いこむ時間が長いと破れやすくなると聞いた。このあたり、つくづく三味線は生き物だと思う。かわいいペットのように毎日抱いたり撫でたり扱うべきなのだ。
三味線の皮で一番いいのはやはりネコ皮(それも妊娠経験のないメス猫が上等)だが、自分が普段使っているのは犬皮。ネコよりも丈夫で値段も少し安い。しかし動物愛護の問題でこれも海外からの供給が細っており、最近は新たにヤギ皮を代用にするようになってきたらしい。バチは象牙やべっ甲が使われていて、地唄などに使われている先が八の字に広がった総象牙のものだと、バチ一本で普通に百万以上する。糸は消耗品だが、これも絹糸だから動物由来。ネコや犬、象牙にべっ甲、絹の糸、ある種の人たちから見たらなんと罪深い楽器であることか。そのうち非合法扱いになるかもしれない。



0928 old woman