2017年12月25日月曜日

冬空に

食っちゃ寝、食っちゃ寝、繰り返して年の瀬うたた、きょうもただ風が吹いている。


1213 woman

2017年12月15日金曜日

薄曇り

冬晴れの気持ちのよい日が続いていたが、今日は灰汁を流したようにどんよりと曇って、いつもより寒そうにみえる。こんな日は炬燵ごもりに限るが、雨降りでもないのに気が引けるのは農民の血か。親が正月支度に忙しそうにしていたのを見て育ったせいか。なんとはなし、師走だけは自堕落に過ごしづらいのだ。


1205 man

2017年12月12日火曜日

やりきれない

はしだのりひこが亡くなった。代表曲は「風」「悲しくてやりきれない」「花嫁」など、いずれもどこか哀調ただよう曲だった。「悲しくてやりきれない」(1968年)は、サトウハチローの作詞とは知らなかった。72歳没。

<以下「悲しくてやりきれない」の1番から3番の歌い出し部>

1番
 胸にしみる空の輝き
 今日も遠く眺め
 なみだを流す

2番
 白い雲はながれ流れて
 きょうも夢はもつれ
 わびしく揺れる

3番
 深い森のみどりに抱かれ
 きょうも風の唄に
 しみじみ嘆く

1204 woman

2017年12月5日火曜日

寒い朝

西の風が窓ガラスを揺らす寒い朝。これから年末へのダッシュが始まる。山にはクリスマスイルミネーションもなく、ジングルベルも鳴らない。いつも静かに静かに更けていく。


1124 woman

2017年12月4日月曜日

知足

「いまもっているものに感謝すべきだ。君がそれを失う前に」(映画「最高の人生の見つけ方」より)
もっているものは当たり前のように存在しているから有り難みは薄いが、失って初めてその値打ちに気づく。映画では喧嘩した妻の存在について死期が迫った友人に助言するセリフだったが、ついついもたざるものに目が行くようにひとは出来ているようで…


1122 man

2017年11月30日木曜日

沈黙

黙せば周りが騒ぐ。騒ぐからさらに黙す。沈黙のひとは孤独、だが存外、悪いものではない。


1120 woman

2017年11月23日木曜日

霧中

朝からの雨があがって、山は霧に包まれてまっ白になった。夜目遠目傘の内…


1114 woman

2017年11月20日月曜日

山の暮らし

夏は涼しく快適に過ごせたが、これから3~4ヶ月山は冷えて、夏の稼ぎを吐き出さないといけない。今朝あたりは足元からじわじわと冷えが這い上がってくる感じがする。渡り鳥だろうか、晩秋の高い空を、きれいなVの字の編隊を組んで飛んで行く鳥の群れを見た。あんなふうに、季節季節でよい処へ移動する暮らしはいいなあと思った。


1107 man

2017年11月17日金曜日

くすぶる

カマドなどで火を燃やしたとき、空気窓を小さくすると火の勢いが衰え、煙がくすぶるようになる。窓を開けるとぱっと火が命を得たように大きく動き出す。男は女と比べて感情の表出を抑えるようにできているから、いつまでも酸素不足の火がくすぶり続ける。相方を亡くしたときに、立ち直りが早いのは女の方で、男はいつまでたっても過去を思い出してはめそめそ泣いてばかりいるらしい。わ~と泣いてけろっとできる女性の方が長生きできるというのは、こういうこともありそうだ。


1106 woman

2017年11月10日金曜日

はげ

日本人で禿げて喜ぶひとはまずいない。指名手配犯人ぐらいしか思いつかない。欧米でも少ないかもしれないが、禿げることへの許容は日本よりもあるように思う。日本のおとこは髪の毛が減りだすと焦る。覆い隠すべくもなくなるとすごい負い目に感じる。数十年ぶりに会って「変わらないねえ!」という感嘆は、髪の毛の印象に左右されるところが大きい。以前のボリュームで黒ぐろとしていると、他が多少アレでも若々しいと判定される。若さへの価値観や執着、逆に言うと老いへの抵抗が、日本人は強いのだろうか。それともハゲはイヤ!という女性からの無言の圧力でもあるのか。どうも日本のハゲの文化というのは少し異質で研究の余地があると思う(天皇との関連など)。性的な多様性がだいぶ受容されてきており、いわゆるデブもだいぶ風景が変わってきた。そろそろ日本人のおとこも、50を越えて髪の毛の総量で「勝った!負けた!」とこころの中で思ってしまう、その心根を正さないといけない。


1027 man

2017年11月2日木曜日

秋は雲が美しい。最近はやっとうろこ雲やすじ雲が見られるようになった。今日みたいにきれいに晴れ上がると、空が高く、山の稜線がくっきりと冴え、その上に刷毛をさっと軽く走らせたような雲が浮かぶ。雲の種類は十種類ほどらしいが、ときに雲もこころのご馳走になる。


1025 woman


2017年10月31日火曜日

静か

今朝は風もない。空は薄曇りで、陽射しも弱い。妙に静かな朝だ。あと今年も二月。なんとはなしにやる瀬ない…


1024 man

2017年10月27日金曜日

愉しみは

「愉しみは、背中に柱、前に酒、左右におんな、懐にかね」と古来より男の愉しみはこれに限ると申しますな・・・と、これは落語などに出てくる口上。
懐に金がなくても、一週間も雨続きだとぱっと晴れて青空が広がるだけでうれしくなる。
「雨の日には雨、風の日は風。春夏秋冬、夕べもよろし、明日もよろし」みたいな言葉もあったが、誰のものだったか。「存命の喜び、日々に楽しまざらんや」これは徒然草。
こころひとつということなのだが、これがなかなか・・・


1019 at the bar

2017年10月25日水曜日

雨雨台風雨台風

台風が鬱陶しい前線もなにもすべて吹き飛ばして行ったかに見えたのだが…
朝から雨、週末にはまた台風が接近とか。


1018 girl

2017年10月19日木曜日

2017年10月18日水曜日

2017年10月14日土曜日

葉っぱ

春に芽生えて夏の風に吹かれ、秋に染まって空に歌い、冬に舞って土に帰る。葉っぱ一枚に春夏秋冬。
天と地と光と風のなかで生きた完璧な一生…


1006 an old woman

2017年10月6日金曜日

流木拾い

沼津港の西、千本浜は風防のために植えられた松原が海岸線に沿って長く続いている。角がとれて丸くなった玉のような小石が浜を埋めていて、波に打ち寄せられた流木が筋状に彼方まで続いている。長い時間の風化作用で白い骨芯だけになった根や枝は、なかなか味わい深く、美しき老いの極限の姿かと思う。一本持ち帰って花瓶にでも差すかと拾い上げたら、夢中になってしまった。


1003 man

2017年10月4日水曜日

つめたい風

山道には自生の山栗の実がいっぱい落ちている。栽培栗の半分もない小さな実だが、甘みがあって美味い。今年は焼き栗にしてみようと、両ポケットに一杯持ち帰った。今日は一日風に晒して水分を飛ばし、一ヶ月ほど冷蔵庫で寒気にあてる。そうするとさらに甘みが強くなる。
一昨日まではヒグラシの鳴くのを聞いたが、さすがに今日の風は越せないだろう。


1001 an old man

2017年9月30日土曜日

美しき老い

枯れゆく夏の花も、味わい深い色味が出てきた。秋の澄んだ冷気に当たると色が濃く滲み出し、ひとときはっとするような鮮やかな姿をみせる。そしてやがて色は次第に褪せて、褐色の沈んだ色に染まりながら枯れていく。落ち葉も同じ。落ちた瞬間が一番美しく、すぐに乾いて色が抜けてしまう。
土に帰る前の、ほんのひとときの、最高に美しい瞬間


0921 an old man

2017年9月20日水曜日

彼岸花

彼岸花が咲くと、金木犀が香りはじめ、柿の実が色づく。栗の実がはじけ、アケビがくちを開ける。家の庭にはコスモスが揺れて、里の秋。よい季節がはじまる。

0909 girl

2017年9月9日土曜日

西日本はそうでもなかったそうだが、関東の夏は腰砕けに終わりそうだ。暑さのピークは7月の海の日三連休あたりか。おかげで例年この時期、暑さに参ってひどいだるさに襲われるが、今年は大丈夫。蝉の主役もツクツクボウシに変わり、山は秋支度が進んでいる。


0831 man

2017年8月31日木曜日

もののあわれ

夏が過ぎていく季節。そこここに「もののあわれ」が漂う。ただ過ぎに過ぎゆくもの、春夏秋冬。


0822 woman

2017年8月22日火曜日

夏は

暑いとぼやく。今年のように雨が続いてぐずつくと、夏らしくないとぼやく。どのみち人はぼやく。
ぼやかれながら夏は過ぎていく。


0810 face

2017年7月27日木曜日

独り

「人よりも空 語よりも黙」(夏目漱石「思い出す事など」より)

ひとりの時間を想う。


0725 nude

2017年7月20日木曜日

2017年7月10日月曜日

夏の夕暮れ

暑い一日がだんだんと暮れていくひととき、西の空が赤く染まり、山の方からはひぐらしの声が聞こえ出す。ねぐらへ帰るカラスの群れもどこかゆったりとしている。戦場のような日盛りをしのぎ家路につくひとびとの背にも、ほっとするような安堵が宿る。季節は、どんな時も、なかなか味な時間を用意してくれる。うつむいていると見えないが…


0704 soldiers

2017年7月7日金曜日

Face

一週間ほど前にニイニイゼミが鳴いていた。これが今年の初蝉。今回の台風が来る前にヒグラシも鳴いた。蝉の声を聞くと、子供の頃の記憶の条件反射で、夏休みが近づいたウキウキ感が沁み出てくる。おとなになっても、ボーナスが出たり、短いながらも特別休暇もあったりと、夏は嬉しい季節に違いなかった。それがいつからか少しづつ薄れ、じわじわと「しんどい季節」に移行しつつある。夏にひとは齢をとる、というのがこの頃の実感。


0627 man

2017年7月5日水曜日

2017年6月27日火曜日

将棋

人工知能に名人が負かされたり、カンニング疑惑で騒動が起きたりと、暗雲が垂れ込んだような状態が続いた将棋界に、天才中学生棋士が登場して、すっかり風向きが変わった。対局の度に大勢の報道陣がカメラ担いで押し寄せ、フラッシュの瞬きに続いての集中インタビューなど、凄まじい事態になっている。本人も気の毒だが、対戦相手はヒール役を引き受けた形で、あれでは感想戦にも身が入らないだろう。大きなタイトルがかかった勝負ではしばしば見られる光景だが、平場の対局では異例のことだ。
人間と人間が勝負をかけて、10時間以上も脳髄を絞りぬいて戦っているのであって、勝負がついたあとは、勝者と敗者のそれぞれに、しばしの空白と虚脱、安堵と自責、昂ぶりと制御など、どうしてもそこにしばらくの「静寂」が必要なのだ。そういう世界の勝負事なのだ。野球のヒーローインタビューも悪習だと思うが、将棋の世界に劇場型のスポットライトを持ち込むのだけは勘弁してほしい。


        静かにせんか!
0621 old man

2017年6月23日金曜日

モクタン2年

木炭画を始めてちょうど2年が経過。始めた頃のときめきはとうになくなって、中だるみにどっぷり…。ああいかんいかんの日々。


            まことに遺憾
0614 very popular old man in Japan

2017年6月16日金曜日

空が恋しい

ああ ひとは 昔むかし 鳥だったのかもしれないね
こんなにも こんなにも 空が恋しい (中島みゆき作詞「この空を飛べたら」より)



0610 man