2016年8月3日水曜日

くわがた

夏の昆虫採集といえばクワガタ。夏休みは毎日雑木林や栗林に通った。木箱に入れて飼うのだが、飼うことが面白かったわけではなく、たぶん狩猟本能みたいな生理的な欲求でやっていたことだろうと思う。魚とりもセミとりも、根っこにあるものは一緒。男子たるもの山や川で狩りをしておとこを鍛えるのである。中学生になると採らなくなったが、町で買い取ってくれる店があることを知り、小遣い稼ぎにしたこともある。
クワガタ採りで鬱陶しいのが、蜂とヘビ、ムカデ。オオスズメバチも樹液にいることが多く、これに刺された時は焼け火箸を当てられたような衝撃があった。ヘビやムカデは木の上からクワガタと一緒に落ちてくる。枯れ枝かと思ったら青大将で、当時はヘビも割合平気だったので、「なんだヘビか!」程度のことだったが。こんなものにビビっていたのでは、田舎の男子は務まらないのである。

都会で暮らすようになると昆虫は縁遠いものになったが、丹那では夜になると窓の明かりにクワガタが飛んでくる。ヘビもちょくちょく見かけるが、びくっと身がすくんで、昔の男子の面影がなくなってしまった。


                          アカンタレやのう!
0724 farmer

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