2016年1月19日火曜日

唐人お吉

幕末の伊豆下田で実際に起きた悲劇。下田の人気芸者だった斎藤きちは、当時来日していた米国領事ハリスに愛妾として差し出されてしまう。本当はハリスが体調を崩したためその看護にあたる女性を求めたのだったが、勘違い(または籠絡を意図)した関係者がきちを強引に説得して送り込んだという。ハリスは敬虔な独身主義者だったため、きちは程なく戻って来たが、周囲は「異人に身を売った女」としてきちを蔑み、冷たくあたる。排除され仕事もままならないきちは次第に酒に溺れ生活はすさんでいく。最後は下田の川淵に身投げして自殺。その亡き骸さえしばらく川べりに放置されたままだったという。歴史悲話として小説や映画、芝居などの演目にもなっている。
太地喜和子が伊豆で水難事故死したのも「唐人お吉」を演じているときだった。



0111 kichi saitoh

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