2015年11月30日月曜日

変なおじさん

芸術家は「ろくでなし」で「変人」だと書いたが、真の創作というのは破壊(過去の方法論や価値観を壊す)でもあるので、そもそも変な人でないと原動力が出てこない。普通の人は既存のレールに乗って真っ当な人生を歩もうとするし、その方が安全安心で賢い選択だ。美術、伝統芸能、諸道など、芸術的な世界であっても、どこかの流派(権威)に属して、その流儀をなぞるのが処世の常道というもの。これに背を向けるのだから、まずは業界(権威に連なる同業仲間)から冷たい目を向けられる。オキテを無視する異端者の扱いだ。冷や飯にもありつけない茨の道が待っている。しかも、何をしているのか分からない、生活態度や行動が変、不気味・・・など世間からも爪弾き。こうして変なひとはどんどん変になって、変なひとのまま一生を終える。そんな変なひとの中から百年にひとり、天才が生まれる。しかし天才と言われるのは死後であって、生きている間は単に「変なおじさん」なのだ。



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